飲食店の「注文タブレット」と「店内型モバイルオーダー」の違いって?6つの比較ポイントを徹底解説

人手不足対策や業務効率化を目的に、飲食店での導入が加速しているセルフオーダーシステム。
なかでも、比較されることが多いのが「注文タブレット」と「店内型モバイルオーダー」です。

今回は、セルフオーダーシステムを検討している飲食店に向け、「注文タブレット」と「店内型モバイルオーダー」の違いについて詳しく解説します。

注文タブレットとは?

卓上タブレット

注文タブレットとは、飲食店のテーブルごとに設置することで、着席したお客様が自ら注文を送信できるセルフオーダー用のタブレット端末です。
卓上タブレット、タブレットオーダー、タッチパネル注文などと呼ばれる場合もあります。

すでに導入している飲食店も多く、特に寿司や焼肉など、一度のご来店で複数回注文される業態で多く導入されています。

店内型モバイルオーダーとは?

店内型モバイルオーダー

店内型モバイルオーダーとは、お客様が自身のスマートフォンからQRコードを読み取り、そのまま注文や決済を行うことができるセルフオーダーシステムです。
スマホ注文、スマホオーダー、QRオーダーなどと呼ばれる場合もあります。

注文タブレットと比べると比較的新しいシステムですが、すでに「博多劇場」「俺の焼肉」「赤から」など様々な飲食店に導入されており、導入する飲食店が年々増えている今注目のセルフオーダーシステムです。

モバイルオーダーには「店内型」と「テイクアウト型」がある!

「モバイルオーダー」はお客様のスマートフォンやタブレット端末から注文するセルフオーダーシステムの総称であり、具体的には店内飲食向けの「店内型」とテイクアウト向けの「テイクアウト型」の2種類に分かれています。

>>>詳しくはこちらをチェック
モバイルオーダーとは?導入するメリット・デメリットを店舗、お客様側視点で解説!

テイクアウト型モバイルオーダーシステム「O:der ToGo(オーダートゥーゴー)」
店内型モバイルオーダーシステム「O:der Table(オーダーテーブル)」

機能が似ている注文タブレットと店内型モバイルオーダー。比較ポイントは6つ!

注文タブレットと店内型モバイルオーダーは、“お客様自身に注文してもらう”という意味で同じセルフオーダーシステムに分類されており、両方とも、人手不足の解消や注文ミスの防止といったメリットを持っています。

では、同じセルフオーダーシステムとして存在するこの2つのシステムには、一体どんな違いがあるのでしょうか? 導入を検討する際に確認しておきたい、比較のポイントを詳しくみていきます。

比較ポイント①コスト

電卓をたたく女性

導入コスト・初期費用

注文タブレットと店内型モバイルオーダーの大きな違いのひとつは、注文端末を店舗が準備(購入またはレンタル)する必要があるか否かです。
注文タブレットは店舗がテーブルの数だけ準備する必要があるのに対し、店内型モバイルオーダーはお客様のスマートフォンが注文端末となるため、端末準備の必要がありません。
そのため、導入コストは大きく異なります。

注文タブレットは店内環境の整備も必要

注文タブレットを導入するためには、各テーブルにタブレットを充電するためのコンセントと店舗全体の専用ネットワークを整備する必要があります。環境整備のために店舗全体を工事しなければならない場合も多く、端末代を含め導入にかかるコストはある程度かかってくる傾向にあります。

運用コスト・月額費用

注文タブレットも店内型モバイルオーダーも、システムによって異なりはしますが、基本的に運用コストとして月額利用料金がかかります
注文タブレットの場合は月額利用料に加えて、タブレットの充電代・破損した際の修理費用・定期的なメンテナンス費用なども必要になります。
一方、修理やメンテナンスが不要な店内型モバイルオーダーは、基本的に決まっている月額のみで運用することが可能です。※システムによって異なります

比較ポイント② 認知度

タブレットを操作する人

注文タブレットがすでに一般的になっているのに対し、店内型モバイルオーダーは最近増加しているといえどまだ発展途上。比較すると認知度があるのは注文タブレットの方になります。

認知度があるということは、お客様が飲食店でシステムを目の前にした時、多くの方が最初から使い方を把握しているということです。
モバイルオーダーも「端末を使って自ら注文する」という点は注文タブレットと変わらず、複雑な操作は必要ないのですが、初めて目にしたお客様のなかには少し戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。

対策としては、卓上POPなどで使い方の補足をしたり、Wi-Fiやモバイルバッテリーを用意するなど、お客様がモバイルオーダーを使いやすい環境を整えることがおすすめです。

モバイルオーダーのご案内をする際にはメリットも伝えてみましょう。「スタッフを呼ばずにいつでも注文が可能です」など、使い方と一緒にメリットをお伝えすることで、お客様が納得した上で使いやすくなります。

比較ポイント③ 注文できる人数

注文タブレットは基本的に1つのテーブルに1台設置しているため、注文できるのはタブレット周辺に着席しているお客様に限られます。
一方、店内型モバイルオーダーは一つのQRコードで複数人が手元で注文できるため、グループ全員がそれぞれ好きなタイミングで注文を送信することが可能です。

タブレットのお店

注文したいけどタブレットが遠いな..あとでいいか

モバイルオーダーのお店

これ追加で頼みたいな〜!送信!

O:der Tableバナー

比較ポイント④テーブルの占領面積

広いテーブルに注文タブレットを置くことは問題ないのですが、狭いテーブルに注文タブレットを置いてしまうと、お客様が圧迫感を感じてしまい、食事がしにくい状態になってしまいます。落として破損してしまうリスクも上がるため、テーブルが小さいお店が注文タブレットを導入する場合は注意が必要です。

一方、店内型モバイルオーダーは注文用のQRコードのみとなるため、テーブルを圧迫する心配はなくなります。

比較ポイント⑤画面の大きさ

注文タブレットは画面が大きく、写真や文字が見やすいのに対して、店内型モバイルオーダーはスマートフォンのサイズであるため、比較すると大きくて見やすいのは注文タブレットになります

ただ店内型モバイルオーダーは、小さい画面だからこそ使いやすい画面設計にこだわっていることが多く、システムによっては文字や写真のサイズを大きくすることも可能なので、導入を検討する際は画面の見やすさをよく確認してみましょう。

比較ポイント⑥非接触の範囲

非接触で注文する人々

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、感染対策として注文タブレットや店内型モバイルオーダーを導入する飲食店は大幅に増加しました。

両方ともスタッフと非接触で注文できるという特徴があり、店内型モバイルオーダーは加えてお客様同士も非接触で注文することができます
不特定多数の人が触っている物を触りたくないというお客様のニーズに応えることができるため、より徹底的な感染対策ができるのは店内型モバイルオーダーとなります。

注文タブレットと店内型モバイルオーダーはメリットがそれぞれ!

様々な画面サイズの端末を持つ人達

ここまで、注文タブレットと店内型モバイルオーダーの比較ポイントについてまとめました。

ご紹介したように、モバイルオーダーとタブレットはメリットがそれぞれです。
セルフオーダーシステムを検討する際は、今回ご紹介した双方の違いはもちろん、客層や使い勝手などを考慮して、お店の状態と導入目的に沿ったシステムを選ぶことが大切です。
ぜひ本記事を参考に、お店に合ったセルフオーダーシステムを検討してみてください。

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O:der Platformバナー

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FOOD-IN編集部

FOOD-IN編集部ライターが未来の飲食店をつくるための経営ノウハウをどのメディアより”分かりやすく”をモットーにお届けします。