飲食店には欠かせない写真撮影。大規模なリニューアルの際はプロに頼む場合も多いかもしれませんが、最近はSNSやGoogleマイビジネスなど、ひんぱんに更新したい場所も増えています。「スマホで完結させたいけど、なんだか納得いく写真に仕上がらない…」そんなお悩みを抱えている方も多いのでは。本連載では、スマートフォンで見栄えの良い写真をとるためのコツをご紹介します。第7回は、業態別の撮影ポイント・カフェ編です。
第6回はこちら
カフェでの撮影で意識すべきことは?
料理やスイーツを楽しみに来店するとともに、店内の雰囲気を楽しみにいらっしゃる方も多いため、どんな料理かよりも雰囲気写真が重視されます。
より店舗の雰囲気を知ってもらうため、料理写真もただお皿を撮影するだけでなく、小物を使ったり、撮影方法を工夫したりする必要があります。
お時間がある方は、連載第1回でご説明した基本の撮影方法をおさらいしてから読み進めていただくことをおすすめします。
真上から撮影する
第4回でメニューにより角度を変えてメニューの特徴を引き出そうとお伝えしました。
彩りが多いカフェメニューの場合は、真俯瞰(まふかん=真上)から撮影を行うと華やかなイメージになります。
この場合の注意点は、完全な90度になる状態で撮影をすること。
真俯瞰になりきれずに85度など中途半端な角度にしてしまうと、写真の魅力が半減してしまいます。
第2回の飲食店向けおすすめ写真アプリにて取り上げた「Foodie(フーディ)」のように、90度にセッティングできたら合図が出るカメラアプリもありますので、ぜひ活用してください。
さらに、上記の写真のように中心に見せたいメニューのまわりに食器類や小物をあしらうと、カフェの世界観も表現できて印象的な写真に仕上がります。
2)2つ並べる
カフェメニューには、ワンハンドで食べるフードやドリンクが多くありますが、こういった比較的細長い形状のメニューを撮影する際に効果的な方法として、2つ並べることが挙げられます。
細長い形状の場合、写真の中心に1つ置くとまわりの余白が多くなってしまうためバランスを取るのが難しく、商品のインパクトを伝えづらくなりがちです。 2つ並べて撮影すれば余白が少なくなり、インパクトある写真に仕上げることができます。
この方法は「手で持つ場合」「テーブルに置く場合」のどちらでも活用できます。
3)たくさん並べる
さらにインパクトを強くしたい場合は、画面内を埋め尽くすほどたくさんの商品を並べて撮影する方法が効果的です。
2つ並べる撮影方法はお客様側でも取り入れやすいため、Instagramなどの写真共有サービス上でも活用されているケースを多くみられます。
一方、こちらの方法は撮影対象の素材をたくさん用意する必要があるので、一般の方では再現する難易度が高くなります。店舗側ならではの強みを活かせる撮影写真になるため、オリジナリティを強調できます。
4)背景にお店を映り込ませる
カフェの場合、お店に来られるお客さまは料理だけではなく、お店の雰囲気も含めた空間自体を楽しみにいらっしゃることが多く見受けられます。
このような特徴を写真で表現する場合は、写真の背景にお店を映り込ませることがポイント。
このとき、背景をぼかすとメニューに注目してもらう目的は変えず、さりげなく店舗の空気感も伝えられます。 参考に、iPhoneに標準搭載されているポートレート機能は以下のとおり。料理やドリンクに焦点を合わせ、店舗の雰囲気が伝わる背景を選んで撮影しましょう。
第7回はここまで。次回は「飲食店のインスタ映え写真の攻略方法」をご紹介します。