コロナで増えた”おひとりさま需要”を集客して売上をあげる4つのポイント

近年増加する「おひとりさま」。ひとりで旅行や食事、映画に行くことに抵抗がなく、需要の増えてきている消費者層です。新型コロナウイルスの流行によって、大人数での食事や外出が避けられる中、おひとりさまを獲得することは飲食店にとって起死回生の一手となるかもしれません。今回は、そんなおひとりさまを集客するためのコツをご紹介します。

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飲食店経営にもデジタル化の波が到来!ITを活用して業務を効率化しよう

おひとりさま需要が増えてる?

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実は、外食産業においては、おひとりさま市場が新型コロナウイルスの流行以前から増加傾向にありました。矢野経済研究所の「おひとりさま関連市場の動向調査(2020年)」によると、1人来店客の利用金額ベースは、2015年には68,946億円でしたが、2019年には79,133億円と、かなりの伸びを見せています。

その理由のひとつは、単身世帯の増加です。国立社会保障・人口問題研究所の将来人口・世帯推計によると、2015年に全体の34.5%だった単身世帯は、2040年には39.3%まで上昇すると予測されています。これは結婚適齢期にある20代~30代男女の未婚化や、パートナーに先立たれたシニアの単身世帯が増えているためです。

こうしたおひとりさまをターゲットにした産業はすでに存在しています。ひとりカラオケやひとり焼肉、ひとり限定のバーなどですね。いずれもひとりではなかなか足を運びにくいところですが、おひとりさまをターゲットにした作りにすることで集客を行っています。

おひとりさまをターゲットにした産業が広がっているのは、単に単身世帯が増えているからというだけではありません。おひとりさまを獲得することで得られるメリットがあるためです。

コロナ時代はさらにおひとりさま飲み増

新型コロナウイルスが流行してから、宴会など大人数で集まる機会を減らしている企業は多くあります。一般財団法人日本フードサービス協会の市場動向調査によると、2020年4月の外食市場の売上高は、前年比60.4%。特にパブや居酒屋は、売上が前年比8.6%、客数も10.5%と大きく落ち込みました。本来4月は新入社員の歓迎会などで居酒屋は売上が好調な時期ですが、新型コロナウイルスの流行によって営業や外出の自粛が要請された時期と重なったため、このような結果になったと推測されます。

そのため、大人数ではなく少人数やひとりで飲みに行く人も増えています。おひとりさまは束縛を嫌い、自由を求めています。誰かに合わせたり、自分のペースを乱されたりせず、自由に動けることに魅力を感じています。ひとりで食事をしたり、旅行に行ったりすることに抵抗がありません。

新型コロナウイルスの収束が見えない状況で、以前と同じような大人数の宴会を行うことは得策とは言えません。感染の可能性をできるだけ避けるためには、なるべく少人数での来店が望ましいです。こうした中でおひとりさまを取り込むことは、飲食店が生き残れるかのポイントにもなるでしょう

おひとりさまを集客するメリットとは?

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まず、回転率が上がります。グループの場合は食事だけでなく集まって話をすることも目的となっているため、1グループが滞在する時間は長めです。しかしおひとりさまの場合、目的は食事をすること。そのため食事が終わったら、さっさと会計を済ませて退店する人が多いです。食事中も静かで、他のお客様に迷惑をかけることはほとんどありません。加えて、気兼ねなく自分の好きなものを頼むため、客単価が高くなる傾向にあります。

空席をつくらずおひとりさまに対応するには?

ひとり客で気になる空席ですよね。カウンターをメインとした店舗ならよいのですが、テーブル席では客席の稼働率が下がってしまうのが気になるかもしれません。その場合、ひとり用の席を他の席と合わせることでグループ用の席とするとよいでしょう。ひとり用の席を多めに作っておき、グループ用の席と兼用で使うと、空席を減らせます。

おひとりさまを集客するための4つポイント

おひとりさまに来店してもらうには、おひとりさまならではの特徴をおさえたPRや接客が必要です。具体的には「歓迎アピールをする」「メニューの工夫」「案内する席に配慮する」「接客の気遣い」の4つです。

おひとりさま歓迎アピールをする

おひとりさまが飲食店を選ぶ際に気になることは「ひとりで入って迷惑がられないだろうか」ということ。特に居酒屋・レストラン業態では、周囲がグループ客ばかりだと入りにくいですよね。まずは入店のハードルを下げるために、おひとりさまを歓迎しているお店であることをアピールしましょう。看板に「おひとりさま歓迎」と書いたり、SNSやホームページでおひとりさまが入りやすいお店であることをPRしたりすると、安心して来店してもらえます。おひとりさま限定のサービスを作ってみるのも◎。

メニューの工夫

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居酒屋などの場合、グループをメインターゲットにしているため、1皿の料理が2人前以上のボリュームがあるもの。しかし、1人でその量を出されたら、食べきれなくて困ってしまいますよね。おひとりさまを取り込むなら、グループ向けのメニューとは別にひとりでちょうど良い量のメニューを作りましょう。特に女性には、色んなものを少しずつつまめるようなメニューを好みます。新しいメニューを作らなくても、既存のメニューを少しずつ盛り合わせたようなもので十分です。

案内する席に配慮する

前述したように、おひとりさまは周囲に気を使います。テーブル席に案内されると「ひとりなのにテーブルを占拠してお店の迷惑にならないだろうか」と、かえって居心地が悪くなってしまいます。おひとりさまが来店されたら、できるだけ気兼ねしないカウンター席に案内するのが基本。もしお客様が少ない時間帯でテーブル席にも余裕があるようなら、テーブル席とカウンター席、どちらが良いか聞いてもよいでしょう。

接客での気遣い

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おひとりさまは、ひとりで静かに食事をしたい人と、店員や隣同士になった人と交流を持ちたい人に分かれます。少しコミュニケーションをとってみて、どちらか判断したら、それに合わせた対応をしましょう。また、料理が運ばれてくるまでの間、手持無沙汰になりがちです。そのため、WiFiを導入していることや雑誌が置いてあることなどを案内して、お客様が暇な時間を潰せるようにするのも一つの手です。

増加傾向にあるおひとりさま需要は、飲食店においても貴重なターゲットになり得る存在です。おひとりさまが過ごしやすい空間やメニュー、接客などを整えるだけでも来店数アップが可能です。これまでのお店のコンセプトを無理に変える必要はありません。現場に無理のない範囲でできるところから少しずつ試してみることです。「もしかしてうちのお店、もっとおひとりさまを増やせるかも?」そう感じたらぜひ参考にしてみてください。

今回はここまで。

次回は「【キャッシュレス決済を導入したい飲食店必見】種類と導入メリットを解説」をご紹介します。

written by

FOOD-IN編集部

FOOD-IN編集部ライターが未来の飲食店をつくるための経営ノウハウをどのメディアより”分かりやすく”をモットーにお届けします。