FOOD-IN編集部が注目の飲食店をピックアップ!今回は「2021年最新!注目パンまとめ」です。
今、高級食パン専門店を筆頭に、コロナ禍の”おうち時間”をちょっと幸せにしてくれる「パン」が、話題を集めています。それにともない、新たなパントレンドが続々誕生。今回は、最新のパントレンドを注目ベーカリーとともにご紹介します。
高級食パンって、いつから登場したの?
最近はひとつのジャンルとして定着してきた高級食パン。
2013年に誕生した「CENTRE THE BAKERY(セントル ザ・ベーカリー)」は、食パンブームの先駆けと言われています。こちらは、人気ブーランジェリー「VIRON(ヴィロン)」のオーナーが銀座にオープンした食パン専門店。
焼き立てにこだわっているため数が限られ、店にはいつも大行列ができるほどですが、リピーターが絶えない人気ぶりをみせています。
同時期に誕生した高級「生」食パン専門店『乃が美』も同じくブームの火付け役。こちらは多店舗展開を実施、創業6年8ヶ月で全国47都道府県への出店を制覇ししました。その後も拡大を続け、2021年6月現在はなんと226店舗もの数を誇ります。
特徴は「そのまま生で食べるのが一番美味しい」こと。素材や工程のこだわりにより、シンプルで極上な逸品を生み出しました。
高級感漂う店構えの店内に並ぶのは食パン1種類のみ。和菓子が入っていそうな立派な紙袋に包まれた商品は、自宅用だけでなくお土産としても重宝されています。
“いいもの”が求められている
2013年といえば、発売4カ月で1500万個もの大ヒットを飛ばしたセブンイレブン「金の食パン」が発売された年。不況期からやや回復傾向にあった当時、低価格のものよりも、高品質なものに対するニーズが上昇していました。その流れを戦略的に新しい訴求に結びつけたのです。
切り開かれた高級食パンという新ジャンルの広まりとそのような経済動向も相まって、高級食パン店はその後も増え続けました。オープンから3年で100店舗を突破した「銀座に志かわ」、愛らしいねこ型のパンにチョコペンで表情を描くスタイルが好評で、ECでの販売も推し進める「ねこねこ食パン」、特徴的なネーミングで注目を集める「考えた人すごいわ」など、ブランドそれぞれのカラーでの展開がなされています。
進化をつづける高級食パン
2021年現在もその勢いは衰えていません。新型コロナウイルスの影響により中食・内食ニーズが高まっていることも要因といえます。
最新情報として一例を挙げると、6月23日には「がってん寿司」などを運営するRDCホールディングスも「焦がしバター食パン専門店 BROUN BUTTER(ブラウンバター)」として参入。素材を溶かすことで濃厚さが増す「焦がしバター」や、使う水分がほぼミルクで作り上げた「焦がしバター食パン」を開発し、独自性を表現しています。
プロデュースを担当したのはオペレーションファクトリー。同社は時代にマッチしたブランドづくりを得意としており、焼きたてパン店「やまびこベーカリー」、高級食パン専門店「非常識」などを展開していることでも知られています。
食パンにとどまらない”おいしいパン”
当初は汎用性の高いプレーンなラインナップが目立っていた高級食パンジャンルですが、前述のとおり競合が増えるにつれ様々なテイストの商品が登場。
さらに、その勢いの延長としていま、“進化系”パンが次々誕生しています。高級食パンと同様「高品質でおいしい」商品はもちろん、視覚的なインパクトも重視したものなどさまざま。
たとえば、以前FOOD-INでもご紹介した「俺の罪悪パン」。発売から2週間で1万個を突破したヒット作です。「俺のイタリアン」など、有名店で活躍した料理人が腕をふるいながらも、圧倒的なコストパフォーマンスをコンセプトに掲げることで知られる「俺の」グループのブランドのひとつである「俺のBakery」が、人気グルメインフルエンサー・ウルフ氏とコラボし、韓国屋台で大行列の「マヌルパン」を再現した商品です。
ほか、ジャンルとして注目度が高いのは、カレーパン、マリトッツォ、そしてフルーツサンド。
カレーパンといえば、ホリエモンこと堀江貴文さんの声かけにより生まれたザックザクカレーパンを取り扱う「小麦の奴隷」が話題。開業3ヶ月間で1万食の販売を達成し、カレーパングランプリ2020では金賞を受賞しました。
マリトッツォは、ブリオッシュ生地にクリームをたっぷりと挟んだビジュアルが特徴で2021年のトレンドスイーツNo.1との呼び声も高い一品。
福岡のベーカリー「アマムダコタン」が火付け役と言われていて、6月26日現在はセブン-イレブンの関東一部店舗での取り扱いもスタートしたほど。
フルーツサンドは、2018年に「八百屋の作る本気のフルーツサンド」で“断面萌え”サンドの一大ブームを起こした「ダイワスーパー」を皮切りに、フルーツがたっぷりつまった贅沢なサンドイッチが各地で数多く誕生。
「フルーツボックス代官山」や「フツウニフルウツ」など人気店のフルーツサンドがInstagram中心にSNSを賑わせています。
勢いが止まらないパン市場。2021年も進化したラインナップがさらなる話題を生み出しそうです。