飲食業界で広がるモバイルオーダー。注目の裏にある6つの背景とは?

お客様のスマホを使ったセルフオーダーシステム「モバイルオーダー」。
人手不足や原価高騰など厳しい状況が続く今、飲食業界を救う新しいサービスとして注目を集めています。

今回は、モバイルオーダー注目の裏にある6つの背景について、解説します。

モバイルオーダーとは?

モバイルオーダー

モバイルオーダーとは、飲食店を利用するお客様が自身のスマートフォン(モバイル)やタブレット端末を使用して、料理の注文(オーダー)や会計をするサービスの総称です。
スマホ注文、スマホオーダーなどと呼ばれる場合もあります。

従来のハンディ端末を利用した注文方法との大きな違いは、飲食店側が行っていた「注文をとる」「会計をする」という作業を、お客様自身が行うというところにあります。

>>>モバイルオーダーについては、こちらでも詳しく解説しています
モバイルオーダーとは?導入するメリット・デメリットを店舗、お客様側視点で解説!
モバイルオーダー導入の飲食企業8選!活用法や導入メリットも紹介

モバイルオーダー注目の裏にある6つの背景

飲食業界でモバイルオーダーが注目されている裏には、6つの背景あります。

①飲食業界の人手不足
②スマートフォンの普及
③キャッシュレス決済の浸透
④新型コロナウイルスの感染拡大
⑤インバウンド需要の増加
⑥機会損失の防止・客単価アップへの期待

ひとつずつみていきます。

背景①飲食業界の深刻な人手不足

かねてより飲食業界最大の課題となっている人手不足。
多くの飲食店が、求人をかけても応募が来ない・採用してもすぐ辞めてしまう..こんなお悩みを抱えています。

そんな人手不足の飲食店業務を補うシステムが、モバイルオーダーです。
モバイルオーダーは、飲食店業務のなかで大きな割合を占める「注文」と「会計」をお客様自身で行なっていただくため、少ない人数で効率よくお店を運営することができると期待されています。

複雑な操作が必要ないため、スタッフ教育のコストを軽減できるところもポイントです

背景②スマートフォンの普及

スマートフォンを操作する女性

2022年1月の調査によると、日本のスマートフォンの所持率はいまや94.0%(NTTドコモ モバイル社会研究所の調査結果より
幅広い年代に普及した結果、多くの人が "スマートフォンで操作を行う”ということに抵抗を感じなくなっています

モバイルオーダーは、お客様のスマートフォンから注文と会計を行うシステム。
スマートフォンの所持率がもう少し低かった数年前までは、お客様が操作できないのではと懸念されていましたが、スマートフォンが一般化した今となっては、ほとんどのお客様がモバイルオーダーを問題なく利用できているようです。

背景③キャッシュレス決済の浸透

キャッシュレス_QR

「現金主義」が根強く、諸外国にくらべキャッシュレス決済の普及が遅いと言われていた日本ですが、2019年10月~2020年6月まで行われていた「キャッシュレス・ポイント還元事業」を機にキャッシュレスの利用が一気に広まりました。
クレジットカードや電子マネーなど、従来からあったキャッシュレス決済サービスのほかに、スマートフォンひとつで手軽に決済できる「QRコード決済」が登場したことも、キャッシュレス決済浸透の一因と言われています。

モバイルオーダーは、会計もお客様自身のスマートフォンから行います※システムにより異なる場合があります
「現金」ではない決済方法に対し、お客様も飲食店も抵抗がないこと、むしろ利便性を感じて積極的に活用する流れがあることも、モバイルオーダーが広がった背景の1つとなっています。

背景④新型コロナウイルスの感染拡大

飲食店のアルコール消毒

新型コロナウイルスの感染拡大により、人との接触機会が多い飲食店には徹底した感染対策が求められるようになりました。
「感染対策がきちんとされている安全なお店かどうか」がお客様が飲食店を選ぶ新たな基準にもなったため、感染対策の徹底はコロナ禍で飲食店が売上を上げていくために欠かせない取り組みとなっています。

多くの飲食店がアルコール消毒・フェイスシールドの活用・検温の実施などの感染対策を行うなかで、注目されたのがモバイルオーダーです。
モバイルオーダーは、お客様が非接触で注文から決済までできるため感染対策にぴったり。
お客様はもちろん働くスタッフも守れる感染対策ツールとして、多くの飲食店が導入しました。

導入コストの手軽さもポイント

モバイルオーダーは導入コストの手軽さも一つのポイント。
同じセルフオーダーシステムである卓上タブレットと比較すると、導入コストは1/10ほどと言われています。

モバイルオーダーと卓上タブレットの違いについてはこちらの記事でくわしく解説しています。
>>モバイルオーダーと卓上タブレットの違い

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背景⑤インバウンド需要の増加

飲食店のインバウンド需要

新型コロナウイルス感染拡大により、長らく制限されてきたインバウンドの受け入れ。
しかし、ワクチンの普及や経済活性化の観点から段階的な緩和が進み、2022年9月7日には1日あたりの入国者数上限がコロナ流行後最大の5万人に引き上げられました。
この本格受け入れを機に、いま多くの外国人観光客が日本を訪れています。

飲食店がこのチャンスを活かし、より多くの外国人観光客を呼び込むためには、徹底したインバウンド対策が必要です。
モバイルオーダーは、メニューを外国語で表示させることができ、そのままクレジットカードで決済することができるため(※)、飲食店のインバウンド対策としても活用されています。※システムにより異なります

>>>飲食店のインバウンド対策についてはこちらの記事でも解説しています。
飲食店のインバウンド対策まとめ!デジタルツールを使った“最新のおもてなし”とは

背景⑥機会損失の防止・客単価アップへの期待

飲食店で提供される料理

ピークタイムの飲食店でよくありがちなのが、注文の取り逃しです。
注文受付から配膳、会計、片付けと、慌ただしく動きまわるスタッフをみると、お客様は「声かけるタイミングがわからない」「忙しそうだしやめておくか」と注文を諦めてしまいます。
ドリンク一杯でも、注文機会を逃し続ければ大きな損失になりかねません。

モバイルオーダーは、こういった機会損失の軽減も期待されています。
お客様自身が手元のスマートフォンから注文するため、飲食店の混雑やスタッフの忙しさを気にすることなく、好きなタイミングで注文することができるのです。

モバイルオーダーシステムによっては、メインのメニューを選ぶとセットとしておすすめのサイドメニューが表示されるなど、お客様のあわせ買いを促して、客単価アップを狙う作りのシステムもあります。

食べたいメニューと相性のいいメニューをおすすめされたら、ついつい注文したくなっちゃいます

>>>あわせ買いで "客単価UPを狙う”モバイルオーダーシステム「O:der Plattform」

まとめ

モバイルオーダーを操作する女性

飲食業界でモバイルオーダーが広がっている背景について解説しました。

「原価高騰」「インバウンド対策」「人手不足」など、飲食店の課題はまだまだ山積み。
限られた環境のなかで確実に売上を上げていくためにも、一度モバイルオーダーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

FOOD-INでは、飲食DXやモバイルオーダーについて他の記事でも解説しています。
ぜひ自分の店舗のDX化や導入検討の参考にしてみてください。

>>>導入4500店舗のモバイルオーダーシステム「O:der Platform」

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FOOD-IN編集部

FOOD-IN編集部ライターが未来の飲食店をつくるための経営ノウハウをどのメディアより”分かりやすく”をモットーにお届けします。