効率より“美味しさ”重視。創設30年の惣菜ブランド「RF1」のこだわりがすごい!

FOOD-IN編集部が注目の飲食店をピックアップ!今回は全国に展開する惣菜販売の「RF1」が30周年を迎えた!とのことで、美味しさへのこだわりや30周年記念イベントについてお伺いしてきました。お客様第一で考える、その商品企画〜製造・販促の徹底ぶりに脱帽です…!

サラダブームの生みの親、大人気惣菜ブランド「RF1」

「RF1」は1992年に誕生した惣菜ブランド。サラダから揚げ物、肉・魚料理まで、一品一品丁寧に作られた惣菜がバラエティ豊かに揃う同ブランドは、現在、百貨店や駅ナカ、商業施設を中心に全国で140店舗展開しています。※2022年7月時点

RF1のロゴ

かつてはバリエーションも少なく、料理の脇役的存在だったサラダに可能性を見出し、サラダおよび惣菜の世界を広げてきた「RF1」。2022年5月には創設30周年をむかえ、現在はサラダをはじめとする惣菜で広く知れ渡っています。

今回はそんな「RF1」の軌跡とその魅力について、運営会社である株式会社ロック・フィールドにて商品企画を担当される武田さんと、販促企画を担当される藤本さんに詳しくお話をうかがいました!

祝30周年!「RF1」創設の背景とは

1970年、株式会社ロック・フィールド創業者の岩田弘三さんはレストランの勉強をするために1か月間の欧米視察へ。レストランの食べ歩きが目的でしたが、美味しい店を探すうちに、イタリアの「ペック」やフランスの「フォション」など、欧州各地でデリカテッセンの名店と出会います。

早速購入してホテルで食べてみると、「こんなに美味しい料理を家庭で味わうことができるのか!」と岩田さんは大感動!

「デリカテッセンは、今後女性の社会進出が加速する日本の食文化に合っているのでは!」とひらめいた岩田さんは、帰国後、“レストランの味をご家庭に”をコンセプトに、ローストビーフやパテといったラインナップを用意する、デリカテッセンをオープンしました。

RF1創業当時の画像

この店舗は徐々に支持を広げ、百貨店に多く出店。1986年の男女雇用機会均等法成立などが女性の社会進出を後押しし、惣菜も作る時代から買う時代へと変化。これを受け、岩田さんは商品をハレの日向けの惣菜から、もっと身近で毎日食べられる、健康に配慮した惣菜へとシフトチェンジしました。

そして1992年にそれまで百貨店ごとに別の名前で運営していた店舗名を統一し、ついに「RF1」が誕生したのです。

「RF1」の名前の由来

「RF1」というブランド名には、創業者・岩田弘三さんの名前にちなんだ会社名「ロック・フィールド」の頭文字R・Fと、その当時注目を集めていたモータースポーツ「F1」を組み合わせ、「惣菜で世界ナンバーワンを目指す」という想いが込められています。

効率よりおいしさ重視!随所に秘められたこだわり

「RF1」の惣菜は、商品企画〜製造、販売に至るまで、とにかくおいしさが第一!ここからは武田さんと藤本さんに伺った、「RF1」のこだわりポイントを3つご紹介します。

①効率よりおいしさ重視!レストラン発想の理念と丁寧な下ごしらえ

RF1の製造工場

RF1の惣菜は、全国に3拠点ある自社工場で作られているため機械がほとんどなのかと思いきや、実はかなり人の手を使って作られています。

“人が手をかけることでおいしくなるなら、効率を度外視してでも、人の手で”

これが「RF1」のすごいこだわり!効率を重視すれば機械で行うほうが早い作業でも、手作業をしたほうがおいしさが増す部分に関しては、手間を惜しまないのです。

たとえば、レタスを1枚1枚洗ったり、きゅうりを1本1本乱切りにしたり、ジャガイモの芽を1つ1つ取ったり…。あらゆる野菜や果物の下ごしらえを、多くの従業員が1つ1つ全て手で作業しています。

これは、設立当初のコンセプト“レストランの味をご家庭に”を受け継ぎ、なによりもおいしさを重視しているからこそのこだわり。「工場」ではなく「レストランのキッチン」で作っているかのような丁寧さで、「下処理」ではなく「下ごしらえ」をしているのです。

RF1の工場にて野菜を検品する様子

商品開発時も、効率より美味しさ重視!

おいしさへのこだわりは商品開発時にも。​商品を考える際には、材料の使い回しなどの効率を考えるのではなく、レストランの料理を考えるときのように一品一品丁寧に、「どのような商品(メニュー)を作ろうか」という心持ちで企画されています。

「正直効率は悪いです(笑)でもお客様においしい惣菜を食べてもらうためならどうすればできるか?をまず考えたい」と武田さんと藤本さんは揃って話してくださいました。商品開発しかり、製造過程しかり、「RF1」の惣菜に携わる人々はみんなこの温かな想いで惣菜を作っているのです。

②その土地のお客様に合わせた“ショーケース作り”

RF1のショーケース

そうして丁寧に作られた惣菜で埋め尽くされた「RF1」のショーケースがこちら。常時約80種類の惣菜が店舗に並んでいます。※店舗により多少前後あり

この数だけで驚きですが、さらに驚くことに、実際その期間に全国で販売されている商品数は約150種類もあるのだそうです。

これは各店舗の店長さんが、その店舗の土地柄・お客様の層に合わせて、約150種類の中から厳選して店頭に並べているから。ここにも、売りたいものだけを売ることなどはせず、お客様に合わせたおいしいものを届けたいという、RF1のこだわりが見て取れます。

③一番おいしいときしか売らない。旬に合わせた提供期間

RF1の総菜に使われる新鮮な野菜

「RF1」の美味しさへのこだわりは他にもあります。「RF1」では約2ヶ月に1回、大きく商品のラインナップが変わるのですが、全ての商品が一度にガラッと変わるわけではなく、その素材の「旬」にあわせて提供時期を細かく変えているのです。

たとえば、とうもろこしひとつにしても品種によって一番おいしい時期が異なります。6月と8月では当然旬が変わってきますので素材を吟味した中で同じとうもろこしでも品種を変えて提供する。これもサラダのこだわりです。

つまり、「RF1」の商品は常に「おいしいものをおいしい時に食べてもらいたい」という想いのもと、店頭に並べられているということ!商品開発から店頭に並ぶまで、一貫して美味しさにこだわるこの姿勢こそが、「RF1」最大の魅力なのです。

「RF1」の新商品は毎週木に登場する!

「RF1」では、毎週木曜日に新商品が店頭に並んでいるそう!※店舗により異なる場合あり
これは知る人のみぞ知る情報なので、ぜひ木曜日には旬の素材が使われた新商品を探しにRF1へ足を運んでみてくださいね◎

これを選べば間違いなし!RF1の人気商品4選

丁寧に心を込めて作られている「RF1」の惣菜の数々。武田さんと藤本さんにお聞きした定番の人気商品は以下4つでした!

たっぷり海の幸のスペシャルサラダ

RF1のたっぷり海の幸のスペシャルサラダ
たっぷり海の幸のスペシャルサラダ

アボカドとハーブチキンのグリーンサラダ

RF1のアボカドとハーブチキンのグリーンサラダ
アボカドとハーブチキンのグリーンサラダ

みんな大好き!小海老のフライ

RF1のみんな大好き!小海老のフライ
みんな大好き!小海老のフライ

牛肉のグリル 霜降りひらたけのロースト添え

牛肉のグリル 霜降りひらたけのロースト添え
牛肉のグリル 霜降りひらたけのロースト添え

RF1は日常に寄り添う惣菜屋でありながらも、「日常をプチ贅沢にする」「毎日の食卓を豊かにする」ということを期待されている側面もあるとのことで、お皿に盛るだけで”映える”商品がやはり人気だそう。

実際お客様からも、「自分のご褒美として牛肉のグリルを買っている」「買って帰ると家族が喜んでくれた!」というお声をいただいているといいます。

これらは季節限定商品ではなく、通年で多くの店舗で販売されているとのことなので、ぜひ特別な日のお食事に試してみてくださいね!

店舗一覧はこちら

おいしいのは当たり前。+αを提供するRF1の力

RF1の総菜に使われるとうもろこし

2022年5月に30周年を迎え、現在も記念イベントを実施する「RF1」は、普段から商品企画をする際に、

・お客様の期待や想像を超えること
・お客様の食卓に話題を提供すること

この2つを大事にしているといいます。

特に「RF1」に足を運んでくださるお客様は、売れ筋の商品を見るからに、作るご飯に困ったから仕方なく惣菜を買うのではなく、ワクワクしながら買いに来てくださるはず。そう考えると、その期待感をさらに超えていきたい、という想いがあるのだそうです。

また、買った惣菜を誰かと一緒に食べる際には、単に出して食べて終わりではなく、「この食材は今が旬らしいよ」「このサラダの味付けは海外の伝統料理からきてるんだって」など、惣菜そのものがその食卓の会話に繋がるようなものになるよう、企画段階から意識しているとも教えてくださいました。

そんな各家庭の楽しい食卓作りまで見据えて商品作りをしているなんて...!まるでとっても素敵なお母さんのようです。

RF1のサラダ

そして「RF1」がかねてより大事にしているのは、ファンを大事にすること。

日頃お店を利用されるファンとのコミュニケーションを大切にするだけではなく、ファンに商品企画を募る試みをしたり、ファンミーティングを開催しておもてなしたり、そうしてお客様の生の声を聞くことによって、また新たな気づきを得て、商品開発に活かしていくのだといいます。

ファンを大切にすることによって、またファンからクチコミで広がっていく。その繋がりをさらに大切にしているのです。

30周年記念イベントを3つ開催!1つ目のテーマは「なつかしメニュー」

RF1の30周年

そんな「RF1」では現在、創設30周年を記念して企画される3つの特別イベントのうち、1つ目となる「なつかしメニュー企画」が開催中です!

2022年7月14日(木)からは、第一弾「ファンが選ぶ、もう一度食べたい復刻メニュー」に続く第二弾「RF1スタッフが選んだ!“もう一度お客様に届けたい”夏メニュー」がスタート!「RF1」の社員さんへのアンケートで選ばれたメニューが期間限定で楽しめちゃいます!

気になるラインナップはこちら

「RF1」の惣菜を知り尽くした社員さんが選ぶのだからお味に間違いありません!ぜひこれらの商品をゲットしに、店頭へ足を運んでみてくださいね。

30周年イベントの2つ目、3つ目の企画イベントは秋〜年明け頃に予定されているそうですが、詳細はまだ秘密。情報解禁がいまから待ち遠しいですね…!

惣菜の持つ力を“最大限に引き出す”。これからのRF1に目が離せない!

RF1のガーリックシュリンプの香ばしサラダ
ガーリックシュリンプの香ばしサラダ(30周年記念イベント「“もう一度お客様に届けたい”夏メニュー」の一品。2022年7月28日~8月10日までの期間限定)

お客様においしい惣菜を提供することを第一に考え、多くの人々に愛されてきた「RF1」。

30周年の企画イベントでは、過去と今をポイントに、これまで大事にしてきたファンをはじめ、生産者さんや社員に対しても「ありがとう」を伝えることを目的に企画されたといいます。

今後は、世の中の変化に先駆けて、

・単に惣菜を提供するだけでなく、惣菜を通してさまざまな食文化を伝えること
・これからも良い惣菜を作り続けられるよう、環境にも配慮した取り組みを行うこと
・身体の健康だけでなく、心の健康も叶えられるような商品作りに挑戦すること

この3つに取り組んでいきたい。そして、引き続きファンとの繋がりを大事にして、積極的にコミニュケーションを取ることで、そのアイデア出しを考え続けていきたいとのことでした。

これからのRF1のさらなる飛躍に期待が高まるばかりです!

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