飲食店の外観・内観どう撮る?スマホでOK、撮影のコツをご紹介

飲食店には欠かせない写真撮影。大規模なリニューアルの際はプロに頼む場合も多いかもしれませんが、最近はSNSやGoogleマイビジネスなど、ひんぱんに更新したい場所も増えています。「スマホで完結させたいけど、なんだか納得いく写真に仕上がらない……」そんなお悩みを抱えている方も多いのでは。本連載では、スマートフォンで見栄えの良い写真をとるためのコツをご紹介します。第10回は、お店の外観・内観を撮影する際のポイントです。

第9回はこちら

箸上げ、シズル感…スマホでできるプロ感マシマシの撮影方法

店内(内観・内装)撮影

飲食店を選ぶ際、料理よりも先に内観写真を見るという方も多くいらっしゃいます。

グルメサイトやSNSなどに写真を掲載する際、料理のみで内観の様子がわかる写真がない店舗は敬遠されることも。貴重な来店きっかけを逃さないようしっかり対応しましょう。

ここからは店内撮影のポイントを5つに分けてご紹介します。

1)お客様を迎える状態で撮る

撮影する時間帯にかかわらず、店舗の明るさやテーブルの状態などを「通常営業時と同じ状態」に整えましょう。

夜営業のみの店舗が昼に撮影を行なうという場合は、できる限りカーテンなどで日光を防ぐなどして写真に収まる店内のイメージを「夜の状態」に近づけます。そうすることで、お客様がお店に訪問するイメージを持ちやすくなります。

飲食店の明るさ 昼と夜の違い

2)食事をするリアリティを出す

テーブルセットを行なった飲食店の卓の様子

テーブル上に皿や箸を並べて撮影することで、写真を見たお客様が飲食をするイメージがつきやすくなります。可能な限り配置してから撮影しましょう。

3)部屋全体を写す

飲食店の店内を広く撮影した様子

撮影する際、画角に収める向きは店舗内で一番長い対角線が取れる角から対角線上に撮影することが基本です。

なるべく部屋全体が映るように部屋の端から端を写すことで「写真に収めると、なんだか実際よりも店内が狭く見えてしまう……」といった失敗を防げます。

4)お客様が椅子に座る目線から撮影する

飲食店の撮影時、お客様の目線から撮影した様子

撮影する高さは、撮影する場所の椅子にお客様が座った目線の高さが基本です。
お客様が座った時の目線に高さを合わせた上で、ポイント3で記載したように部屋の端まで下がってシャッターを切りましょう。

5)広角で撮影する

スマートフォンだけでなく、一眼レフやコンパクトデジカメなどどんな機材で撮影する場合でも、一番広角に設定して撮影してみましょう。

iPhone搭載の標準カメラの場合は、シャッターボタンのすぐ上に表示される「1×」の表示が「0.5×」になるようタップするかピンチイン(2本指でスマホ画面に触れたまま、指を近づけて縮小)すればOKです。

iPhone搭載の標準カメラで広角設定した図

広角と標準で撮影した画角の比較

一眼レフを使われる方は、15mm以下や魚眼はあまりにも広く写りすぎるためおすすめできません。画角を選択する場合は16mm以上でなるべく短いものを選びましょう。

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店外(外観)撮影

次は店外(外観)の撮影ポイントです。

お店の雰囲気を伝えるとともに、どこにお店が位置しているかを示す情報となります。こちらもしっかり抑えていきましょう!

1)お店に訪れた方の目印になるよう、入り口全体をわかりやすく撮影

看板のアップや扉など、ポイントをクローズアップした写真以外にも「お店の場所の目安」になるものもあわせて撮影しましょう。

飲食店の外観全体を撮影した図

看板のアップや特徴的な装飾など強調したいポイントがある場合はそれぞれ撮影しておけばOK!

SNSやGoogleマイビジネス、グルメサイトなどWebメディア上には複数枚画像をアップできるものが多いです。撮影した画像をどんどんアップしてお店の特徴や目印をアピールしましょう!

2)看板やのれんなど、営業中の状態で撮影する

飲食店の外観撮影時、営業時間と同じ雰囲気に整えたイメージ

営業時間前に撮影をする際、よく見落としてしまうのが「営業時と同じ状態に整える」こと。

特に忘れがちなのが下記の項目。撮影時に確認してみてくださいね。

  • のれんは出ていますか?下ろしたままになっていませんか?
  • 営業中の札は出ていますか?「準備中」となっていませんか?
  • ライトはすべて点灯させていますか?
  • ゴミ箱やゴミ袋が映り込んでいませんか?
  • ほか、営業中には置いていないものが映り込んでいませんか?

3)スマートフォンを構える体制は「胸のあたり」

目線より上から撮影すると、入り口が小さく見えてしまいます。
店舗を大きく迫力あるように見せることが基本なので、胸程の高さからあおるように撮影しましょう。

プロが撮影する時は三脚をよく使います。立った状態で胸ほどの高さに構えると、それと同等の高さになります。

スマートフォンで撮影するイメージ
このように目線の高さで撮りがちですが、やや高すぎます。胸の高さまでスマートフォンを下ろして撮影してみてください

4)一番広角に設定して撮影する

店内撮影と同様、広角にして撮影することでより広範囲の場所まで写真に収めることができます。

掲載する場所に適している写真は横長?縦長?

店外・店内写真だけでなく、すべての写真に共通する注意点を最後に。

スマートフォンで撮影する際、何気なく縦長の状態で撮影しがちですが「どこに掲載する写真を撮るか」により、スマートフォンをいつもの「縦」の状態から「横」に変えてとるべき時もあります。

たとえばInstagramのストーリーズ用に掲載する画像は縦長でもOK。なぜならInstagram上で縦長に表示されるためです。

一方、グルメサイトやWebメディア用の画像は一般的に横長写真が多く使われます。縦長で撮影してしまうと思ったように活用できないこともあります。

デジタルカメラや一眼レフで撮影すると、特に気にせずとも横長の写真が撮れますよね。スマートフォンの場合はあえて本体を「横」にしないと同じような写真が撮れません。縦長か横長かどちらの写真を使うか判断つかない時は、どちらのパターンも収めておくと安心です。

第10回はここまで。本連載は全10回!スマートフォンでもできる撮影のコツをぜひチェックしてくださいね。

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