飲食店経営にもデジタル化の波が到来!ITを活用して業務を効率化しよう

慢性的な人不足や新型コロナウイルスによる売上の減少など、厳しい状態に立たされている飲食業界。そんな飲食業界を変えるため、デジタル化が注目されています。この記事では、飲食店のITサービスを導入するのメリットや具体的な導入費用などをご紹介します。

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飲食店の節税どうする?コロナで売上が下がったお店は猶予制度も活用しよう

飲食店のIT導入でよりよいお店づくりを

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今まで日本の飲食店のIT活用はほそれほど進んでいませんでした。実際、平成29年2月に近畿経済産業局が発表した「平成28年度IoT等を活用した食関連サービス事業者等における競争促進策に関する調査報告書」によると「IoT等サービスを導入している」と答えた企業は17.4%と2割程度の水準に留まっています。一方で「導入したいが、できていない」と答えた企業も40.0%あり、その理由として、40.9%が「IoT活用能力の高い人材の不足」、37.4%が「IoT等サービス内容の情報・知識の不足」と答えています。IT化への変化ができないのは、ITに関する知識が不足していることが主な原因だったようです。

しかし、スマホやタブレットなどを活用した飲食店向けのクラウドサービスが増えてきたことでその状況も変わりつつあります。これまでのPOSレジなど高価な機械を購入しなければできなかった業務の自動化や簡素化が、中小の飲食店でも簡単に実現できるようになってきています。こういったサービスを導入することで、例えば、注文や会計などにおける人為的なミスも防げるようになったり、スタッフの負担を減らすことが可能になります。

こうしたことから運営に余裕が生まれ、料理への気配りやお客様とのコミュニケーションなど、本当に必要なところに人の力を使うことできるようになりますよね。ITサービスをうまく活用することで、よりよいお店づくりにつながります。

どんな業務をITにできるか?

では、実際に飲食店ではどのような業務をIT化できるのでしょうか?今回は、注目度の高い「タブレットPOSレジ」「キャッシュレス決済」「予約管理/顧客管理システム」「シフト・勤怠管理システム」「仕入管理システム」をご紹介します。

タブレットPOSレジ

レジ業務においては、iPad等のタブレットを活用したPOSレジの導入がおすすめです。タブレットPOSレジでは、お金のやり取りをしたデータをクラウド上管理してくれます。店長やオーナーはお店にいなくても自分のパソコンやスマホからその日の売上を確認できます。また、キッチンプリンターを連携させることで、手書きの伝票で管理していたお店はキッチンへのオーダー伝達を効率化できます。いつ、どのような人に何が売れたのかを記録し、分析を行うことで売上の予測や今後の施策を導き出すことも可能です。後述するキャッシュレス決済に対応したものも多いです。

  • 主なシステム…スマレジ、ユビレジ、Airレジなど
  • 費用…iPadやタブレット端末さえあれば、月額0円~1万円程度で導入可能

キャッシュレス決済

キャッシュレス決済は、現金を使わずに会計を行うシステムで、代表的なものにはクレジットカードや電子マネーでの決済があります。2019年度の「クレジットカードに関する総合調査」によれば、クレジットカードの保有率は84.5%*、2020年の電子マネーの利用率の調査では10代が61.6%、20代が64.9%と、多くの人がキャッシュレス決済を利用しています。 キャッシュレス決済は、現金に触れないで会計ができ、支払いもスピーディな上に釣銭の間違いも発生しません。衛生面でも人的ミス削減の面でもメリットがあります。 クレジットカードや電子マネーを読み取るためのリーダーはiPadやiPhone等を活用したモバイルのクレジットカードシステムが便利です。オンラインにつながった決済システムであれば、決済手数料の削減や入金サイクルの短縮が可能です。

  • 主なシステム…楽天ペイ、Square
  • 手数料3.24%〜。

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予約管理/顧客管理システム

予約管理や顧客管理もITを活用できます。インターネットを通じてお客様の予約を受け付けるのはもちろん、そのお客様の情報(例:来店回数、前回の注文、アレルギー)などを顧客情報をクラウド上で管理してスタッフ間で共有でき、より細やかなサービスや施策につなげることも可能です。中にはクレジットカードの情報を入力することで、会計まで自動でできるものもあります。カード情報を預かっているため、急なキャンセルによる損失も防げます。

  • 主なシステム…TORETA、TableCheck
  • 導入費用…初期費用は0円~4万円と、サービスの内容によってさまざま

シフト・勤怠管理システム

シフト・勤怠管理システムを導入すると、スタッフの勤務時間の管理やシフトの作成など店長の業務が一気に楽になります。勤務時間や休暇、シフトの管理のほか、それらを自動で集計して給与の計算を行ってくれるものもあります。スタッフは出勤時や退勤時にアプリを使って打刻するだけ。従来のタイムカードによる勤怠時間の集計業務を大幅に削減できます。

  • 主なシステム…ジョブカン、スマレジタイムカード
  • 導入費用…月額は0円~1万円程度(サービス内容による)

仕入管理システム

仕入管理システムを導入することで、仕入にかかる時間や人員を減らせます。これまでFAXやメールで行っていた材料の受発注を、WEBから注文できるようになったり、受発注情報から自動で支払金額などの計算を行ったりすることが可能です。サービスによっては、メニューを管理してスタッフで共有したり、自動で発注をしてくれたりするものもあります。人為的なミスが減って、受発注の正確性が増すでしょう。

  • 主なシステム…BtoBプラットフォーム受発注(旧フーズインフォマート)やビストロメイト
  • 導入費用…初期30万〜、月額1万〜(取引先数、請求書受け取り件数によって変動)

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ITを活用して飲食店もリモートワークができる?

デジタル化によって強い力を発揮するのは、離れた場所に複数の店舗を持つ場合です。複数の店舗がある場合、売上や仕入についてはある程度現場に任せているというオーナーも多いでしょう。しかしこの場合、各店舗の売上がどのくらいなのか、仕入状況がどうなっているのかなどは分かっても、すべての店舗を合わせた結果は分かりにくいですよね。

しかし、上述したIT活用をするとすべての店舗の売上や仕入状況がリアルタイムで把握できます。これによって全体像をつかみやすくなり、無駄を省いたり不正な取引を発見しやすくなったりします。各店舗を回らなくても全体像を把握できるため、1つの店舗にいながらのリモートワークが可能です。

お店の業務をどの部分をデジタル化する?

導入を検討する際は、まずどの部分をITに置き換えるのかを決めましょう。例えば、完全キャッシュレスにしたいと思っても、現金のお客様が多い地域の店舗ではなかなか導入できませんよね。こうした店舗では、まずシフト・勤怠管理や仕入などのお客様に影響しない管理部分での導入なら検討しやすいですよね。

サービスを選ぶ際には、使いやすさが大切です。スタッフ全員が直感で使えるようなツールを選びましょう。また他のサービスと連携できるものであれば、一元管理ができて便利。このほかにも価格やサポートなど、さまざまな点を考慮しながらお店に合ったものを選ぶことが大切です。

これからは上手にITを活用できるお店が強い!

これまでは導入事例が少なかった小規模な飲食店も、社会の動きに合わせてデジタル化してきています。それは社会の動きだけではなく、ITを活用することによって飲食店のさまざまな問題を解決できるからです。まずは、どの部分でIT化を進めるべきか考え、適したサービスを選びましょう。

今回はここまで。

次回はコロナで増えた”おひとりさま需要”を集客して売上をあげる4つのポイントをご紹介します。

written by

FOOD-IN編集部

FOOD-IN編集部ライターが未来の飲食店をつくるための経営ノウハウをどのメディアより”分かりやすく”をモットーにお届けします。