味・コスパ最高な大人の集い場「紅とん」で焼きとんを堪能!注目の新業態もチェック

FOOD-IN編集部が注目の飲食店をピックアップ! 今回は、ジューシーな焼きとんを安心価格で楽しめる「新鮮和豚 炭焼き専門店 紅とん」をご紹介。昭和レトロな大衆居酒屋スタイルも特徴である同店の魅力に迫ります。さらに、別ブランドとして立ち上げられた、台湾料理と本格中華料理をカジュアルに満喫できる「ヤンヤン飯店」についてもお伺いしてまいりました。

幅広い世代に愛され続ける焼きとん専門店「紅とん」と、注目の新業態「ヤンヤン飯店」

「新鮮和豚 炭焼き専門店 紅とん」は、新鮮な和豚の串焼きをリーズナブルな価格でいただけることでお馴染みの焼きとん専門店。約20年前に東京・日本橋に第1号店を出店し、現在は東京近郊を中心に22店舗を展開しています。

紅とん

元々は“働くお父さん”層が中心でしたが、昭和レトロな大衆居酒屋に注目が集まっていることもあいまって、現在は幅広い世代に親しまれる存在となっています。

同ブランドを運営するのは株式会社紅とん。同社では2021年11月に新業態「ヤンヤン飯店」もオープンさせていて、なにやら勢いたっぷりです。

ヤンヤン飯店 新橋一丁目店
ヤンヤン飯店 新橋一丁目店

今回は、原点である「紅とん」についてあらためて深堀りするとともに「ヤンヤン飯店」についてもお伺いしました。

今回お答えくださったのは株式会社紅とん 営業本部長の中野さんです。

焼きとんといえば、紅とん!頑張る人々が元気をチャージできるオアシス

店前に灯る赤提灯を横目に白いのれんをくぐると、目の前に広がる「これぞ大衆居酒屋!」というノスタルジックな雰囲気漂う心地よい空間。

紅とん 内観
紅とん 内観

仕事帰りに立ち寄っているであろう人々でにぎわう長いカウンターの向こうには、ジューっという音が食欲をそそる焼き場が設けられており、たまらなく香ばしいかおりが漂います。ふと客席を見渡せば、ビールやホッピーを片手に串をほおばる笑顔であふれている——紅とんはそんな現代のオアシスのようなお店です。

紅とんは東京の下町(日本橋)で誕生した背景もあり、元々はいわゆるサラリーマンなど、近隣で働く方々が中心のお客様層。「そこでみなさんの日々の疲れを癒す、いわばエネルギー源となるようなお店を目指した」(中野さん)結果、今のスタイルに落ち着いたのだと言います。

紅とん 内観

「仲間と気兼ねなく立ち寄れる雰囲気、そしてお小遣いの範囲で足を運べる価格帯。会社の愚痴なんかも言い合いながら「明日も頑張ろうね」と笑顔で帰路につく、そんな日々懸命に働くみなさんの集いの場になれたらいいなと考えています」。(中野さん)

一方で、カウンター席が充実しているためおひとりさまでの利用も多く見受けられます。日々の仕事帰りにふらっと訪れて、焼きとんをつまみにサクッと一杯。日常使いのしやすさも紅とんの魅力です。

紅とん 内観

香ばしくてジューシーな完全無欠の焼きとん。素材、調理にもこだわり

そんな親しみやすい雰囲気はありつつも、ご提供する品質にも妥協しないのが紅とんのすごいところ。

焼きとんの材料である豚肉は、その日仕入れた国産の豚肉を使用。基本的にチルドで一度も冷凍しないから鮮度バツグンなんです。

炭火ならではの高温で、表面を一気にからりと香ばしく焼き上げて、肉汁とともに旨みを閉じ込める。さらに遠赤外線でじっくりと内部を加熱することで、ふっくらと美味しい串を焼き上げます。
炭火ならではの高温で、表面を一気にからりと香ばしく焼き上げて、肉汁とともに旨みを閉じ込める。さらに遠赤外線でじっくりと内部を加熱することで、ふっくらと美味しい串を焼き上げます。

「串はお店で手打ちしています。打った人が炭火で焼いてしっかり美味しい状態に仕上げて焼くという、そういうところをすごくこだわってまして。チェーン店だとどうしても効率が重視されることが多いですが、紅とんはおいしさ重視。これは今後お店が何店舗になっても変わらず続けていきたいと考えています」。(中野さん)

ちなみに「紅とん」の焼きとんは、ひと串が大きめなことも特徴です。

「その分、一般的な焼きとんのイメージよりも価格が若干高いと思われる方もいらっしゃるかもしれません。通常はひと串あたり30g程度で提供されるお店が多いのですが、紅とんの串は小さくて40g、大きいものだと50gほどのボリュームがあります。大きいことでしっかり食べ応えがあることはもちろん、焼いた時に表面はカリッと、中はふっくらジューシーに仕上がるんです」。(中野さん)

焼きとんの価格帯は165〜209円(税込)程度ですが、その分ボリューミー。おいしさへのこだわりがこんなところにも現れています。
焼きとんの価格帯は165〜209円(税込)程度ですが、その分ボリューミー。おいしさへのこだわりがこんなところにも現れています。

紅とんに行ったら食べるべき!おすすめメニューとは

希少部位は要チェック

焼きとんの種類について伺うと「かしら、はらみ、レバー、しろ、てっぽう」とまずはおさえたい“テッパン”の部位を挙げた上で希少部位についても教えてくれました。

「数が限られるので、タイミングや店舗によってご用意できるメニューに変動はありますが、珍しいものも置いていますよ。たとえば、のどぶえと呼ばれる喉元の部位。コリコリした食感が特徴です。ほか、フワ(肺)やチチカブ(おっぱい)、マメ(腎臓)など。定番商品だけでなく、豚もつ好きの方がいらしてもお応えできるメニューを取り揃えています」。(中野さん)

仕入れ次第なので、希少部位に出会えるかどうかは訪れてみてのお楽しみ。未体験のメニューとめぐりあえたら、思い切ってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

焼きとんとの相性も抜群!おつまみメニューも豊富

そして紅とんには、主役の焼きとん以外にも、魅力的なおつまみメニューが勢揃い。

「人気なのは「ガツぽん」ですね。豚の胃袋をポン酢で和えたもので、コリコリした食感が楽しめます。そして「もつ煮」。こちらはもつ焼き屋の定番メニューですね。定番だからこそ味にこだわり、味噌ベースでコクがあり、必ず召し上がってもらいたい一品です」。(中野さん)

左:ガツぽん 右:もつ煮
左:ガツぽん 右:もつ煮

いずれもご注文いただいてすぐに提供できることから、串が焼きあがるまでのお酒のアテとして重宝される方が多いそう。さらにもう一品、人気メニューとして名前が挙がったのが「レバテキ串」です。

レバテキ串
レバテキ串

「63度で1時間ほど低温加熱をほどこしたレバーに、塩コショウを振って炭火で軽く焼きます。表面パリッと、中はしっとり。ごま油をかけてお召し上がりいただけます」。(中野さん)

紅とんに続くもうひとつの新しい柱「ヤンヤン飯店」とは?

雰囲気・コスパ・味。日常使いにうってつけの焼きとん専門店として愛され続ける「紅とん」ですが、実は2021年に、台湾料理と本格中華料理をカジュアルに満喫できる新業態「ヤンヤン飯店」もオープン。第1号店は中目黒、第2号店は新橋に展開されています。

「ヤンヤン飯店」のデザインは、まるで台湾夜市のような気分を味わえる空間。店内はあえてやや暗めになっていて、そこにカラフルな提灯やポスターが飾られることで非現実的な雰囲気を醸し出しています。

ヤンヤン飯店 内観
ヤンヤン飯店 内観

各国の食文化に触れ世界を渡り歩き、2018年には日本最大級の料理人コンペティションである「RED U-35」で受賞した若きシェフ・鬼崎氏が監修に携わったというこだわりのメニューには、素材を活かした味が自慢の、ボリュームたっぷりの逸品が並びます。

「器からこぼれるような「真っ赤な麻婆豆腐」や、 鶏の旨みがギュッと詰まった『鶏焼売』など。お店の雰囲気も含め、女性やお若い方々にもより親しんでいただきやすいイメージにしています」。(中野さん)

麻婆豆腐
麻婆豆腐

焼売
焼売

実は「ヤンヤン飯店 新橋一丁目店」は「紅とん 新橋一丁目店」から徒歩1分もかからないご近所に出店されているんです。それぞれの表情の違いを体験しに、ハシゴしてみても楽しそうですね。

「扱う食材やお店のコンセプトも異なりますが、それぞれが大きな柱としてさらなる成長ができるよう、お互いの良さを高め合えればと考えています」。

新しい取組としては新業態以外にも。紅とんの一部店舗では、豚肉をメインにしたランチも展開されているんです!画像は新橋一丁目店のメニュー例。
新しい取組としては新業態以外にも。紅とんの一部店舗では、豚肉をメインにしたランチも展開されているんです!画像は新橋一丁目店のメニュー例。

お店に足を運んでいただくからこそ実現できる、とっておきの味と空間づくり

時代によりそい、お客様に親しまれる姿へブラッシュアップを重ねながらも「お店でこそ味わえる美味しさ、空間、体験」にこだわる紅とんとヤンヤン飯店。

中野さんは「創業から一貫して変わらないのは、お客様に「楽しかったね」「また仕事頑張ろう」と言ってもらえるようなお店づくり。お財布に優しくて、お店でしか味わえない美味しい料理を提供しつづけたいと思っています」と笑顔を見せてくれました。

1人でふらっと、仕事帰りにさくっと。仲間同士でも気兼ねなく楽しめるひとときを作り出してくれる同店。働く人々のオアシスとして温かく迎えてくれる、今までもこれからもなくてはならない存在です。

「飲食トレンド最前線 スペシャル」連載一覧はこちら

めまぐるしく移り変わる飲食業界。
タイムリーなトピックスや、一歩さきゆく飲食店のご紹介など、さまざまな角度から“最前線”を切り取り。より深く掘り下げた記事を「スペシャル」として展開しています。

written by

FOOD-IN編集部

FOOD-IN編集部ライターが未来の飲食店をつくるための経営ノウハウをどのメディアより”分かりやすく”をモットーにお届けします。