飲食店の現金管理、しっかりできてますか?

今日も売上と現金が合わない…。

飲食店では現金を扱う場面が非常に多いです。しかし、レジの売り上げ金額と実際の現金が合わなくて困った……という経験をお持ちの方も多いはず。現金はリスクにさらされることも多いため、健全な経営のためにはしっかりとした管理が必要です。この記事では、飲食店における現金管理の方法についてご紹介します。

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飲食店の現金、危険がいっぱい

飲食店は、現金の出し入れが頻繁にありますよね。お客様とのやり取りはもちろん、仕入業者への支払いも現金で行う場合があると思います。どのくらいのお金をどのように管理すべきか、飲食店の経営者にとって大きな悩みのひとつですよね。

特に気になるのは、現金のやり取りや管理におけるリスクです。現金には以下のようなリスクがあります。

・お客様におつりを多く、または少なく渡してしまった
・お客様からお預かりした現金が、レジで打ち込んだ金額と違っていた
・お店に現金を保管していたら、空き巣が入って盗まれてしまった
・スタッフが現金を着服した

上記のようなことが起こると、実際の現金と売上が合わないという問題が発生します。こうした問題は税務調査でも、厳しく指摘されています。場合によっては予告なしに調査官が訪問して、売上と現金・預金があっているかを確認することもあります。その際に現金管理がしっかりされていないと、不正を疑われることも。普段から、現金管理はしっかり行っておきましょう。

現金管理のルール

現金をさまざまなリスクから守るためには、しっかりと現金を管理しなければなりません。正確かつ安全に管理できるルールをお店で作りましょう。 なお、現金は毎日チェックすることが大切です。売上や支出を把握していないと、いつの間にか現金が手元になくなっていたり、税金の支払いが必要だったのにそのことに全く気付かなかったりすることがあります。

1.レジ現金

レジには、翌日おつりとして使うための現金が必要ですよね。しかし、正確な現金管理のためには、適当な金額をレジに入れておくのはNG。きちんとおつりとして用意する金額を決めて、その分だけをレジに入れるようにしましょう。 レジ現金を正確に管理するためには、下記のような図を作っておくと良いですよ。

種類 枚数 金額
5,000円札 4 ¥20,000
1,000円札 20 ¥20,000
500円玉 20 ¥10,000
100円玉 151 ¥15,100
50円玉 50 ¥2,500
10円玉 200 ¥2,000
5円玉 50 ¥250
1円玉 150 ¥150
- ¥70,000

この表は、レジに置いておく現金を記載したものです。毎日、これに従ってレジの現金を揃えるようにしましょう。 毎日同じ金額をレジに残しておくと、開始と終了現金が同じとなるため帳簿が付けやすい、違算金(レジと売上伝票が合わない場合の差額)を発見しやすいなどのメリットがあります。

2.売上現金

売上現金は、その日の現金売上のこと。レジにあるお金から、用意しておいたおつりを引いたものになります。 小さなお店の場合、売上金を手元に置いておく場合もありますよね。売上金は自宅で保管しているオーナーも少なくありませんが、盗難や紛失のリスクを考えるとあまり好ましい方法ではありません。金庫に入れておいても、持ち運びができるようなものは、簡単に盗まれてしまいます。

ベストなのは、営業終了後、またはその翌日に売り上げを全額銀行に入金すること。営業日ごとの売り上げが通帳を見るだけで振り返ることができるようになり、不正防止にもつながる効果もあります。

店舗の現金管理どうしてますか

また、銀行などでは、コンビニエンスストアに設置されているATMから振り込みができる「売上金入金サービス」を行っているところもあります。このサービスで使用できるカードは入金専用で、従業員が現金を引き出すことはできないため、セキュリティの面でも安心です。 また売上金が大きくて個人で運ぶのが心配な場合は、現金回収サービスを利用すると、警備会社が銀行まで現金を運んでくれますよ。

3.小口現金

小口現金は、消耗品や食材など、店舗で買い物が必要な場合に使うお金のこと。小口現金の管理には、現金管理票を用意しておき、どこのお店で何に使ったのかを、逐一記録できるようにしておきましょう。レシートや領収書の添付も忘れずに。管理票への記入漏れがないように、小口現金からお金を出したら必ずその日のうちに記載するなど、明確なルールを設けておくことも大切です。

日付 購入場所 内容 食材 消耗品 入金 残高
12/3 スーパーABC 鶏もも肉2kg 1,280 9,600
12/12 ホームセンター LED電球×3 3,500 6,100
12/15 小口現金補充 10,000 16,100
12/25 文房具 ローソン 100 16,000

現金管理表の記載例

小口現金は必ずレジ現金と必ず分けて管理すること!

レジの現金と一緒にしてしまうと、現金が合わなかったときにどこでミスをしたのか分からなくなる上、スタッフの現金管理に対する意識も甘くなります。

もし小口現金をスタッフに管理させるなら、しっかりと管理ができる人物を選びましょう。

現金が合わない!そんなときの対処法

どんなにしっかり管理しても、人がやり取りをしている以上、必ずミスは起こります。何度計算してもレジが合わないという経験をした方も多いのでは?

レジ担当の〇✕くんのミスだな…。バイト代から差し引こう。

こうした場合に、誰かのポケットマネーで補填するのは厳禁。ミスをした人の給与から天引きすれば、労働基準法違反として、指導や罰則が科せられる可能性があります。

違算金が発生した場合は、一時的に「現金過不足」の項目に記載をし、原因が分かったら「雑所得」や「雑費」で処理をしましょう。確定申告までに原因が判明しなかった場合も、申告の前に現金過不足から、雑所得、雑費に振り替えて処理します。

とはいえ、違算金はなるべく発生しないのがベスト。二重チェックや指さし確認、スタッフの意識改革など、違算金が発生しないための対策にも取り組みましょう。

キャッシュレス化のメリット

現金でのやり取りや管理には、前述したような厳格さと高い注意力が求められます。現金を扱わない、キャッシュレス決済を導入することで現金管理の負担はかなり少なくなり業務を効率化できます。キャッシュレス決済にはクレジットカードや電子マネー、QRコード決済など様々なサービスがありますので、お店に適したプランを検討しましょう。

客単価が高めの店舗であればクレジットカード、低めであれば電子マネーやQRがコードがよく使われます。キャッシュレス決済ではお金を盗まれることもないため、防犯や安全の面でもメリットがあります。

さらに、現金受け渡しを減らすことで、レジと実際の現金が合わないというトラブルも減ります。現金に触れることがなくなれば、衛生面でもリスクを軽減できますね。お客様の注文や売上、仕入れなどを一括管理できる財務システムもあり、こういうものを取り入れると、経理が非常に楽になります。

ただし、キャッシュレスを導入するための機器を揃えたり、決済手数料を支払う必要があったりと、初期投資が必要なことがデメリット。また現金がなかなか手元に入ってこないことにより、資金繰りが苦しくなることも考えられます。 導入する場合には、上記のような点もしっかり理解しておきましょう。

まとめ

現金は多くのリスクがあるからこそ、きちんとした管理が大切です。レジ現金、売上現金、小口現金ときちんと分けてしっかり管理しましょう。業務を効率化するためにキャッシュレス化を検討してみるのも良いかもしれません。 大切なことは、現金管理の大切さを知り、スタッフと共有して、一丸で管理に取り組むことです。健全な経営のために、お店の現金管理を見直してみましょう。

第4回はここまで。次回は「店舗運営はチーム連携×個人スキル!1WAY 3JOBを意識して効率化しよう」です。

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